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Aruba APの初期セットアップ方法について

前回の内容(Aruba Centralを無料で試してみる)でAruba Centralを使えるようになったので、実際にAPの初期設定やAruba Centralに帰属させていく場合を調査しました。

■Aruba AP

初期設定の流れです。こちらのURLを参考にしています。

  1. APとPCの接続
    • APはデフォルトでIPアドレスが未設定。
      そのため、

       ・DHCPによる払い出し
       ・コンソールケーブルによる設定

      のどちらかを環境に合わせて選択。
      今回は「コンソールケーブルによる設定」を選択。
  1. 電源投入
    • AP本体にコンソールケーブルを接続する。
    • TeraTerm等のターミナルソフトを使用する場合は下記のように設定。
       
       ボーレート:9600
       データ:8bit
       パリティ:none
       ストップ:1bit
       フローコントロール:none
       
    • コンソールケーブル接続およびターミナルソフトの準備ができたら、電源アダプタまたはPoE給電を実施。
    • Bootの途中で、
      「Hit <Enter> to stop autoboot:」
      が表示されるので、Enter押下。
      ※なお、電源投入後、3〜4秒で表示
  1. IPアドレスの設定
    • 下記のコマンドで設定
# 1. 設定
   setenv ipaddr <ip アドレス>
   setenv netmask <netmask>
   setenv gatewayip <default gateway アドレス>
   setenv dnsip <DNS Server アドレス>

# 2. 設定確認
   printenv

# 3. 設定保存
   saveenv

# 4. 再起動
   boot
  1. APへのログイン
    GUI/CUI共通のログインID/パスワード
     ユーザ名:admin
     パスワード:admin
     (※AOS8.5以降は、APのシリアルナンバー)
     
    • GUIからのアクセス(←基本)
      1. 有線接続
        1. PCとAPをLANケーブルにて接続
        2. ブラウザのアドレスバーに、APに割り当てたIPアドレスを入力
      2. 無線接続
        1. PCにて、SSID:SetMeUp-xx:xx:xx(xx:xx:xxはAPのMACアドレス下6桁)に接続
        2. ブラウザのアドレスバーに、下記URLを入力
          https://setmeup.arubanetworks.com
    • CUIからのアクセス
      1. ターミナルソフトからアクセス
  1. Aruba CentralへのAP登録
    1. Aruba Centralへログイン
      ※アカウントの作成方法は、こちらを参照
    2. デバイスの登録
      1. ログイン後、画面右上の歯車マークをクリックし、アカウントホームへ
      2. アカウントホーム内、「デバイスインベントリ」をクリック
      3. 「デバイスの追加」を押下し、登録したいAPのシリアル番号とMACアドレスを入力
    3. サブスクリプションの割り当て
      1. サブスクリプションキーの追加
        1. アカウントホーム内、「キー管理」をクリック
        2. 事前に購入したサブスクリプションキーを入力し、一覧に追加されたことを確認
        3. アカウントホームへ戻る
      2. デバイスへの割り当て
        1. アカウントホーム内、「サブスクリプションの割り当て」をクリック
        2. 割り当てたいデバイスにチェックを入れ、「サブスクリプションの更新」を押下
    4. APの帰属確認
      1. APをインターネットへ接続する
        (※環境によって、DNSやFWへの穴あけ等必要になるため、注意)
      2. Aruba Central上、[デバイス]-[アクセスポイント]タブより、「稼働中」or 「ダウン」の数字がカウントアップされ、該当APが追加されていることを確認

Raspberry Piの擬似コンソールサーバ化

複数のCisco機器へのコンソール接続をしなければならない状況で「コンソールサーバがあれば便利なのになぁ…」と思い、自宅に転がっていたRaspberry Piで擬似コンソールサーバを作成してみました。

ラズパイのコンソールサーバ化

今回は、「Raspberry Pi 3 Model B」 を使用します。このRaspberry Pi(以下、ラズパイ)には、デフォルトでwi-fi接続可能な無線LANアダプターが搭載されていますので、作業用PCとラズパイ間を無線接続させ使用します。

そうすると、ラックに搭載された複数のCisco機器とラズパイとをあらかじめコンソール接続しておけば、無線が届く範囲の離れた位置から作業用PCにて遠隔でラズパイへSSH接続し、コンソールにて各機器の設定をする、ということが可能になるわけですね。

(※検証環境等では、必ずしも機器のすぐ近くに作業用机を持っていけないことも多いと思いますので、そういった環境で無線接続可能なラズパイのコンソールサーバ化が効果を発揮すると思います。)

設定方法

ラズパイをコンソールサーバ化するにあたり、手順を以下に記載します。

  1. ラズパイの無線接続
  2. ターミナルエミュレータ(minicom)のインストール
  3. シリアルポートとパラメータのマッピング
  4. 機器へのコンソール接続

それでは早速、説明していきたいと思います。

1.ラズパイの無線接続

※本記事では、説明を割愛いたしますが、以下のターミナルエミュレータ(minicom)をインストールする際は、有線または無線のどちらかをインターネット接続した状態で作業した方が楽です。

2.ターミナルエミュレータ(minicom)のインストール

まずは、ターミナルエミュレータ(minicom)をラズパイへインストールしていきます。minicomは、シリアル通信を制御するためのソフトウェアになります。シリアルポート接続時の「TeraTerm」のような動きをしてくれます。

インストールは以下のコマンドで。

sudo apt-get install minicom
pi@raspberrypi ~ $ sudo apt-get install minicom
 Reading package lists... Done
 Building dependency tree       
 Reading state information... Done
 The following packages were automatically installed and are no longer required:
   libboost-atomic1.55.0 libboost-thread1.55.0 libqt4-dbus libqt5concurrent5 libqt5core5a libqt5dbus5 libqt5gui5 libqt5network5 libqt5opengl5
   libqt5printsupport5 libqt5svg5 libqt5widgets5 libruby2.1 libscsynth1 libxcb-icccm4 libxcb-image0 libxcb-keysyms1 libxcb-randr0
   libxcb-render-util0 libxkbcommon-x11-0 libyaml-0-2 qdbus qtchooser qttranslations5-l10n ruby ruby2.1 rubygems-integration
 Use 'apt-get autoremove' to remove them.
 The following extra packages will be installed:
   lrzsz
 The following NEW packages will be installed:
   lrzsz minicom
 0 upgraded, 2 newly installed, 0 to remove and 97 not upgraded.
 Need to get 332 kB of archives.
 After this operation, 997 kB of additional disk space will be used.
 Do you want to continue? [Y/n] Y
 Get:1 http://mirrordirector.raspbian.org/raspbian/ jessie/main lrzsz armhf 0.12.21-7 [81.6 kB]
 Get:2 http://mirrordirector.raspbian.org/raspbian/ jessie/main minicom armhf 2.7-1+deb8u1 [250 kB]
 Fetched 332 kB in 1s (180 kB/s)  
 Selecting previously unselected package lrzsz.
 (Reading database ... 108866 files and directories currently installed.)
 Preparing to unpack .../lrzsz_0.12.21-7_armhf.deb ...
 Unpacking lrzsz (0.12.21-7) ...
 Selecting previously unselected package minicom.
 Preparing to unpack .../minicom_2.7-1+deb8u1_armhf.deb ...
 Unpacking minicom (2.7-1+deb8u1) ...
 Processing triggers for man-db (2.7.5-1~bpo8+1) ...
 Processing triggers for menu (2.1.47) ...
 Setting up lrzsz (0.12.21-7) ...
 Setting up minicom (2.7-1+deb8u1) ...
 Processing triggers for menu (2.1.47) ...
pi@raspberrypi ~ $

3.シリアルポートとパラメータのマッピング

次は、シリアルポートとパラメータのマッピングをしていきます。内容としては、minicomで使うファイルに、対象のUSBコンソールケーブルIDや ボーレート等の各パラメータを記述していきます。ここで作成したファイルを利用することでコンソールログインが実施可能になります。

ファイル作成および記述内容は以下になります。
※”USB0”の部分は任意の値でOKです。

sudo nano /etc/minicom/minirc.USB0
pi@raspberrypi ~ $ cat /etc/minicom/minirc.USB0
pu port             /dev/ttyUSB0
pu baudrate         9600
pu bits             8
pu parity           N
pu stopbits         1

なお、”/dev/ttyUSB0”は、USBシリアルコンソールをラズパイに接続した状態で、以下のコマンドにて確認可能です。

pi@raspberrypi ~ $ ls -d /dev/* | grep ttyUSB
/dev/ttyUSB0

4.機器へのコンソール接続

これで準備は完了になりますので、いよいよ接続になります。接続のコマンドは以下になります。

minicom USB0

実行すると…

minicomによるコンソール接続時

これでラズパイから機器へコンソール接続が可能になりました。なお、上記ではコンソールケーブルの先に、未設定のCisco機器が接続されています。
「Press CTRL-A Z for help on special keys」とあるので、Ctrl + A押下後、Zを押下すると、下記のようなメニューが出てきます。

コンソール接続時におけるメニュー画面

なお、戻るときは、上記メニュー画面で”X”を押下します。